実質賃金のマイナスは14か月連続!?…上昇に転じるのは1年以上先に
7日に公表された毎月勤労統計では
5月の現金給与総額が前年同月比
+2.5%と大きな伸びを見せています。
春闘で妥結された高い賃上げ率の
影響が本格的に統計に反映され
始めたと言えますが、
今後の見通しは?
目次
実質賃金のマイナスは14か月連続!?
…上昇に転じるのは1年以上先に
【実質賃金はマイナス…】
賃金上昇はおきているものの、
それでも消費者物価上昇率を引いた
実質賃金上昇率は前年同月比
-1.2%と4月の同-3.2%から
マイナス幅は縮小したものの
マイナスが続いています。
実質賃金上昇率の前年比低下は
これで14か月連続となっており、
今後も前年比低下は続くと
見られます。
原油価格下落や食料品値上げの
一巡などから、消費者物価上昇率は
この先低下傾向を辿る見通しですが
その動きは穏やかなため、
実質賃金 がマイナスを脱するのは
2024年秋ごろ、安定的に増加を
始めるのは2025年に入ってからと
予想されます。
【日本経済の潜在力を高める…】
まだ1年以上実質賃金は下落を続ける
ことから個人消費への逆風も続くもの
と見られます。
そうすると売上への悪影響に配慮
して企業の値上げの動きは次第に
弱まってくると見られ、
日本銀行が目指す物価上昇率が
持続的に2%となる物価目標達成は
見えてきません。
賃金上昇を伴う形での持続的な2%の
物価上昇が実現する経済環境にする
ためには、
リスキリングや労働市場改革、
インバウンド需要の更なる喚起、
少子化対策 などにより
日本経済の潜在力を高めることが
必要です。
この点からも政策動向には注視が
必要と言えます。
先週の株式&為替相場(前週末比)
日経平均:32,388円(-801円)
ドル円:142.07円
NY株式:33,734.88㌦(-673㌦)
先週の日経平均株価
先週は大幅下落となりました。
7月相場入り初日となる3日は
日銀短観(短期経済 観測調査)が
良好な内容だったことから
大幅上昇し年初来高値を更新。
ただ4日以降は米国長期金利上昇
などによる欧米株式の下落を受け
4日連続安となり、週間ベースでは
下落となりました。
⇒米国株の下落基調が日本株の
重荷となっています。
先週6日までに出た米国の景況系・
雇用系の経済指標はいずれも市場
予想に対して強く(=インフレ退治が
出来ていない)年内の追加利上げ
(=株にとってマイナス)懸念が
大きくなりました。
今後の米金利動向は要注視です。
【資金の流れ】
グロース株 ⇒ 好業績株 米ドル ⇒ 円
日本資産高を支える
海外マネーの買いはいつまで続く?
【解説】
2020年の夏以降、日本の株価と
不動産価格は上昇傾向が続いています。
住宅価格は約3年で20%以上もあがり
特にマンション価格の上昇が顕著と
なっています。
この背景となっているのが
海外マネーによる日本買いです。
【ポイント】
外国人の日本買いが旺盛な理由は
円安と物価です。
コロナ前は1㌦=109円だったものが
直近145円と対ドルで 33%も割安。
また日米の消費者物価は13%ほど
格差が広がり合わせて約5割も
日本が割安になったと言えます。
【今後の影響】
日銀の金融緩和が継続する限り、
円安を通じた日本の資産価格の
割安感は変わりません。
ただ米国や中国では 海外マネーの
エンジンだった住宅価格の高騰が
終末期を迎えており、いつまでも
楽観視は出来ない状況です。
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