再びの円安に対し為替介入の実施は!?
6月30日の為替相場でドル円レートは
7か月ぶりとなる1㌦=145円台を
つけました。
昨年9月に145円台 をつけた際には
政府が24年ぶりの円買い為替介入を
実施しているため、今回も同様の
事が予想されます。
目次
再びの円安に対し為替介入の実施は!?
…今後の為替水準見通し
【警戒感は薄いものの…】
今のところ企業や個人の円安に
対する警戒心は昨年ほどには
高まっておらず、
円安は経済に悪影響を与えると
いう悪い円安論もあまり聞かれません。
昨年と現在の大きな違いは
為替の振れ幅です。
昨年は1㌦=110 円から151円まで
41円程度も一気に円安が進みましたが、
今年は年始の130円からまだ15円程度
です。 このため急激に円安が進んだ、
との警戒感が薄いものと見られます。
それでも円安がさらに進めば、
企業や個人からの批判も高まる
可能性が高く、
為替介入は早晩実施されるものと
予想されます。
【介入は時間を買う政策…】
現在の円安は米国での利上げ継続、
利下げ先送り観測の強まりといった
米国側の要因で、経済指標の出方に
よって決まる面が大きく事前予想が
難しくなっています。
それに対し為替介入は、円安の
動きを一時的に抑えることは
できるとしても、
その流れを変えることは難しいため
時間を買う政策と言えます。
特に円売りではなく円買いの介入
(円安抑止)は政府が保有する
外貨準備の額が介入資金の上限と
なるため効果は限られやすくなります。
時間を稼いで米国の利下げを待つ形に
なるため、当面140円台後半の水準は
続きそうです。
先週の株式&為替相場(前週末比)
日経平均::33,189円(+408円)
ドル円:144.34円
NY株式:34,407.60㌦(+680㌦)
先週の日経平均株価
先週は前週の大幅下落から反転上昇と
なりました。週初は弱い流れを引継ぎ
下落で始まったものの、
32,500円あたりでは目先の底打ち感
から買戻しが多くなりました。
改めて下値の堅さが確認できた事で
安心感が広がり、週末にかけて上昇
する展開となりました。
⇒今週末から来週頭に掛けて、
日経平均やTOPIXをベンチマークに
するETF (上場投資信託)の決算
(分配金支払い基準日)があります。
分配金捻出のために保有株を売却
しますがその規模は約1,2兆円弱と
見られており、好調な日本株相場の
重荷となりそうです。
【資金の流れ】
商社株 ⇒ 輸出関連株 円 ⇒ 米ドル
高まり続ける中国の「城投債」リスクとは
【解説】
中国地方政府傘下の投資会社
融資平大が発行する債券「城投債」の
債務不履行(デフォルト)懸念が高まって
います。
城投債を通じた地方政府の
隠れ債務残高は59兆元(約1150兆円)に
上り財政リスクを高めています。
【ポイント】
21年には2兆元(約39兆円)近い債務を
抱える中国恒大集団の経営行き詰まり
が表面化し、世界の金融市場を動揺
させました。
日本の最大輸出相手国である中国景気
の落ち込みは日本経済にとっても
大打撃となりました。
【今後の影響】
中国経済の柱である不動産市場が
低迷を抜け出せず、家電家具や
建材など幅広い業種が打撃を
受けている現状です。
下支えのために金融緩和と利下げを
続けるものの回復の兆しは見えて
おらず、今後も不安が燻ります。
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