33年ぶり日本株高の背景と現在地

お金のコラム

連日の日本株高が話題になっています。

その背景は何なのか・・・
ポイントや今後の背景も含め
解説します。

33年ぶり日本株高の背景と現在地

 

【解説】

33年ぶりの高水準にある日本株。

株高を先導しているのは海外投資家
(特にアジア投資家)と言われています。

中国経済の低迷により中国株を
外して日本株を組み入れる動き
加速しており、消去法の側面も
ありそうです。


【ポイント】

海外投資家はこれまで日本株の
持ち高を世界株指数の構成比よりも
抑制してきました。

もし仮にすべての投資家が日本株
保有比率を世界株指数の構成比に
すると買い余地は50兆円以上とも
試算され、まだ余力があります。

 

【今後の影響】

ただ相場の格言では強気相場は
「悲観の中で生まれ、懐疑の中で
育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の
中で消えていく」とも言われます。

現在は懐疑から楽観に移り始め
局面とも言え、

盲目的に買い進めるのは禁物です。

 

先週の株式&為替相場(前週末比)

日経平均:32,781円(-925円)

ドル円:143.63円

NY株式:33,727.43㌦(-572㌦)

先週の日経平均株価

先週は大幅下落し11週ぶりの売り越し
となりました。

日本株は3月末から約20%上昇して
おり利益確定の余地が大きくなって
いました。

そうしたなかで月末に掛けてGPIFや
米国など海外の年金がリバランスに
動くとの予測から需給悪化が懸念
されて売りが膨らみました

⇒GPIF (日本の年金積立金を運用する
機関)は保有する金融資産に占める
日本株の比率目安を
25%としており

直近までの株価上昇によってオーバー
した分を処分する必要があります。

直近その比率は27.4%まで高まって
おり、売り余地は3.7兆円程度ある
見られています。

【資金の流れ】
半導体関連株 ⇒ ディフェンシブ株  
円 ⇒ 米ドル

人口減少の日本における
最終手段!?
課題となる移民政策への議論

 

【10人に1人が外国人…】

民間有識者による令和国民会議(令和
臨調)にて、人口減少下で日本社会の
未来像を提案する呼びかけ第一弾
「人口減少危機を直視せよ」
公表されました。

外国人の積極的な受け入れが提言
されています。

日本の人口は
2023年1億2441万人→
2070年8700万人

約30%の大幅減少が見込まれて
います。

一方で在留外国人数は今後も増加
していき、2070年には1082万人と
なる計算です。

外国人比率では現在50人に1人程度
なのが約10人に1人にまで高まる事に
なります。


外国人が労働供給と需要(消費)の両面
から、 人口減少が進んで活力を低下
させる日本経済を支えることになる
ため、

経済的には大きなプラス効果を生む
ことになります。しかしその過程では
社会的にも様々な課題があるため、
環境整備が求められています。

【移民制度が存在しない…】

日本には移民政策が存在しない
言われます。

政府は「一定程度の規模の外国人を
家族ごと期限を設けず受け入れる事で
国家を維持していこうとする政策」を
移民政策としており、

現在は国内の労働力不足に対応する
ために専門的、技術的分野の外国人を
積極的に受け入れているのみ
(特定技能制度)としています。

いつか国に帰る人達として労働、
生活環境、子どもの教育についての
政策がないがしろにされたままです。

もはや少子化対策だけでは歯止めの
効かない人口減少を食い止めるため
にも、議論が必要となっています。

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