米国債デフォルト回避後に残る懸念!?…国債発行急増の影響
バイデン米大統領が債務上限法の
適用を2025年1月まで停止する
「財政責任法」に署名したことで
米国債が史上初のデフォルト
(債務不履行)に陥る事態は
回避されました。
今後残る懸念材料は?
目次
米国債デフォルト回避後に
残る懸念!?国債発行急増の影響
【金融政策の見通しは…】
デフォルトは回避したものの国債の
格下げ懸念はしばらく残る(可能性は
低いもの)と見られます。
これを受けて金融市場の関心は
FRB (日本で言う日銀)の金融政策
動向に移ります。
5月分雇用統計では失業率の
大幅上昇や賃金上昇率の低下など
インフレに陰りが見られてきており、
6月13~14日のFOMCでは利上げ
見送りの見通しとなっています。
今後米国景気の後退により、
利上げ打ち止めから利下げ観測が
浮上すれば円高株安に反転すると
予想されます。
時期は不確実ですが、今年後半は
そうしたリスクが意識されそうです。
【短期的には追い風も…】
デフォルト回避は金融市場に大きな
安堵感をもたらしましたが、一方で
新たな懸念も生じています。
米国政府による国債発行急増の影響
です。
6月には合計1兆3600億㌦の国債償還
&利払いが予定されておりその
対応も含めると新規の国債発行額は
2兆㌦(=約280兆円)に上ります。
短期間での国債急増は米短期金利に
上昇圧力となります。
これにより生じるドル高圧力は、
円安ドル高の恩恵(輸出企業にプラス
材料)を受ける日本株の追い風にも
なります。
上段と併せると短期・長期で見通しの
変わる難しい環境となりそうです。
先週の株式&為替相場(前週末比)
日経平均:32,265円(+741円)
ドル円:139.46円
NY株式:33,876.78㌦(+114㌦)
先週の日経平均株価
先週は大幅上昇し9週連続の上昇と
なりました。
33年ぶりの高値更新で利益確定売りも
多く乱高下したものの、週末には
落ち着いた相場環境となりました。
外国為替市場では夏場にかけて
円安が一段と進むのではとの予測も
出ており、輸出関連企業の追い風と
なっています。
⇒米国株(NYダウ)は前週に続き
小幅上昇でした。
半導体関連などのハイテク株が
相場上昇をけん引し、出遅れ感の
あった景気敏感株などにも買いが
入り始めています。
13~14日のFOMC(金融政策を決める
会議)は利上げ見送りが予想されて
おり株高材料となりそうです。
【資金の流れ】
海運、空運株 ⇒ 商社株 円 ⇒ 米ドル
日本株高で儲かり続ける日銀、
ETF売却の難しさ
【解説】
日経平均株価がバブル後高値を更新
するなど株高が続く中、日銀が
保有する日本株ETFの含み益も
増え5月末には20兆円程度に達し
ました。
この含み益を国民に還元すべきとの
意見もあり7日の国会でも議論が
ありました。
【ポイント】
日銀のETF保有額は時価約56兆円で
日本のETF市場の約9割を占めます
(日本株全体に対しては7%弱)
政策目的(景気下支え)で大量の株式を
保有する中央銀行は日銀以外存在
せず、極めて異例の政策と言われて
います。
【今後の影響】
正常化に向けETF保有残高を減らす
方法として割引価格で個人投資家に
譲渡する(国民に還元)などの案も
出ていますが具体的なことはまだ
決まっていません。
いずれにしろ長期的な下落圧力に
なると見られています。
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