現金で家が買えるけど、それでも住宅ローンを組んだほうが良い?
こんにちは。
おうちの買い方相談室の岩本です。
多くの方が住宅購入をするのに、
住宅ローンでお金を借りますが、
中には住宅ローンを借りることなく、
お手持ちの現金等で住宅購入が可能
な方もいます。
そのような方々から頂くご相談は、
「現金で家を買える自分たちに住宅
ローンを借りるメリットはあるか?」
です。
今回は、現金支払いでなく、あえて
住宅ローンを組むことの主なメリット
を解説します。
目次
あえて住宅ローンを借りるメリット
①住宅ローン控除が受けられる
②団体信用生命保険に加入できる
③資産運用にまわせる
①住宅ローン控除が受けられる
ひとつめのメリットは「住宅ローン
控除が受けられる」ことです。
この制度はかなり昔からあり、時代
背景とともに少しづつルール改正を
繰り返している制度です。
現行の制度は、
毎年残っている住宅ローン残高の
0.7%を、13年間に渡り、所得税
(と一部の住民税)から控除できる
という内容です。
いくつかの条件を満たす必要がありま
すので、そのあたりの条件をしっかり
と確認する必要がありますが
例えば、
4000万円の住宅ローンを借りたと
すると、
4000万円 × 0.7% = 28万円
28万円が所得税(と一部の住民税)
から控除され戻ってきます。
住宅ローンは返済ごとに残高が減って
いきますが、その減っていく住宅ロー
ン残高の年末に残っている金額に毎年
0.7%をかけて控除を受けることができ
これが13年間も受け続けられます。
現金で住宅購入をする場合、ローン残
高がありませんので、13年に渡り受け
られるこの恩恵が全くないということ
になります。
②団体信用生命保険に加入できる
住宅ローンを借りると原則自動セッ
トでついてくる住宅ローン保険です。
住宅ローンを借りた本人が死亡(また
は高度障害)した場合、
残りの住宅ローン残高がゼロになる
という保険です。
この団体信用生命保険があるおかげ
で、長い人生において、万が一住宅
ローンの返済途中で死亡してしまっ
ても、残された家族には住宅ローン
は残りません。
そうなった場合、現金で買おうと思
っていたその資金は手元に残したま
ま、家族には家も残せて、住宅ロー
ン返済の心配もない訳です。
現金で住宅購入をする場合、
そもそも住宅ローンは借りないのでロ
ーン返済の心配はありませんが、手元
資金は住宅購入に使ってしまっている
ので、何も残りません。
③資産運用にまわせる
ここ最近の傾向として、NISAやiDeCo
などで資産運用に取り組む人が急増し
ています。
正しい資産運用の取り組み方などをし
っかりと抑えている人ほど、手元資金
をできるだけたくさん資産運用に回し
たいと考えています。
NISAやiDeCoを通じて購入することが
できる投資信託は、長期運用に取り組
むことを前提で、年利5%程度の金利が
得られるという見通しをしている人は
少なくありません。
仮に年利5%が継続的に達成できる見込
みなのであれば、
手元資金1000万円 × 5% = 50万円
一年間で50万円の受取利息を得ること
ができます。
一方で、現在の住宅ローン金利相場は、
長期固金利で、約2%程度です。
住宅ローン1000万円 × 2% = 20万円
住宅ローン1000万円あたり、2%の支
払い利息が発生します。
この条件だっとすると、
皆さんは手元にある5000万円を、資産
運用にまわして5%の金利を得ることに
使いますか?
5000万円の住宅購入に全額充てて、2%
の住宅ローン支払い利息を抑えることに
使いますか?
以上、住宅ローンを借りることの主な
メリットについて解説させて頂きました。
メリットが多いような内容にはなりま
したが、一方で、当然デメリットの確
認も必要ですし、上記のようなメリット
を得るために必要な条件などを確認する
ことが大切です。
どうしようか迷っている方こそ、是非
ご相談ください。
おうちの買い方相談室 岩本貴久