コロナウイルスの影響がどう出る!? 住宅ローン変動金利の注意点
コロナウイルスによる活動自粛が続く中で、住宅ローン関連のことで私自身が心配していることがあります。
今日はそのことについて解説します。
現在、住宅ローンを返済途中の方で、変動金利タイプを選択している人は注意が必要です。
毎月の返済額をしっかりと支払わないと、場合によっては今適用されている金利が上がる可能性があるからです。
これは住宅ローンの金利がどのように決められているのか?その仕組みを理解していないと気づけない言わば落とし穴的な部分なので、
変動金利タイプで住宅ローンを借りているひとは是非確認してほしいです。
または、今から変動金利タイプで住宅ローンを組む予定の方も是非ご参考ください。
ここ数年で変動金利タイプの住宅ローンを組んだ方たちが適用されている金利条件は、
おおよそ0.5%くらいの水準のはずです。ものすごい低金利ですね。
ただ、なぜ0.5%という条件が適用されているのか?というと…下記を確認ください。
変動金利タイプの例
◆店頭金利 2.5%
◆優遇金利 2.0%
◆適用金利 0.5%
このように、住宅ローンの金利は「店頭金利」と呼ばれる、いわゆる“定価”の金利が存在します。
一方で、「優遇金利」と呼ばれる、いわゆる“値引き”の金利があります。
“定価の2.5%”から“値引きの2.0”を差し引いた結果、実際の「適用金利」が0.5%となってるのです。
2.5% - 2.0% = 0.5%
このような計算のもと実質借入金利0.5%になっています。
今回注目したいのは「優遇金利2.5%」の条件です。この優遇金利は誰にでも適用される条件ではなく、借入する際に諸条件を満たすことによってこれだけの優遇金利を得ています。
今住宅ローン返済中の方々は思い出してみてください。住宅ローンの借り入れをするときの手続きの際に、その条件について説明を受けているはずです。
その優遇金利の条件のひとつに
「毎月の返済額の支払いを滞りなく返済すること」
という条件が含まれているケースが多いです。
これはつまり「毎月の返済額の支払いを滞納すると優遇金利が受けられなくなる」ことを意味します。厳しいようではありますが事実です。
金融機関によってどれくらい厳格にこのルールを適用しているかどうかは私にもわかりませんが、一か月でも返済の支払いが遅れたら優遇金利が取り消されることも当然あります。
例えば、毎月のやりくりに余裕がない方が、このコロナの影響により収入が下がったりした場合、
本来であれば通帳から引き落としされる住宅ローン支払いが、残高不足で引き落としができなかった、などの事故はじゅうぶんに起きえます。そうなった場合、
適用されていた優遇金利は消滅し、実質金利が上がってしまいます。変動金利の定価は、おおよそ2.5%ですからかなりの上昇です。
「もしそうなったら別の銀行に借り換えすれば良い」
と思う方もいるかもしれません。そういう対策もなくはないと思います。
ただ、冷静になって考えると、返済が滞った経験のある方に銀行が新規で住宅ローンを貸してくれるでしょうか?条件にもよりますが容易ではないかと推測されます。
このような悲劇を生まないためにも、変動金利タイプで住宅ローンを返済中の方は、ぜひご注意ください。
あるいは、今から変動タイプで住宅ローンを借りようと考えている方も、今一度、
「本当にこの住宅ローンで計画を進めて良いか?」を再確認してみてください。
新型コロナウイルスによって私たちの生活は大きく変わろうとしています。
どんな環境に変わりゆくのか?現段階では先を見据えることは難しいかもしれませんが、
私たちはどんな環境になったとしても、皆さんのマイホーム購入を通じて豊かでゆとりある生活の実現を目指します。
その実現のための正しい判断基準をお伝えすることで多くの方のお役に立てるよう、これからも尽力を尽くして参ります。
当店でも「オンライン」や「電話」を活用した住宅相談サービスを開始いたしました。
ご希望者の方はまずはお問合せください。
おうちの買い方相談室名古屋店 代表 岩本貴久