2022年の住宅資金の贈与税非課税
新年明けましておめでとうございます。
おうちの買い方相談室名古屋西店の岩本です。
昨年2021年は前年と同様、コロナウイルスに影響を受け続けた一年となりましたが、
そんな中でも私たちはたくさんの方々からマイホーム計画の相談をいただき
しっかりとお役に立つことで一年間を通じて活動することができました。
2022年も、夢のマイホームの実現のお手伝いをすることで
皆様のお役にしっかりと立ちたいと思っています。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて、今年マイホーム計画を検討される方々にとって
昨年までの住宅ローン控除のルールが変更になるなど、
去年とルールが異なるという点には注意が必要です。
その変更点をしっかりと確認してマイホーム計画に活用していきましょう。
住宅ローン控除の変更点については去年末のブログでまとめましたが、
今日のブログでは、住宅資金の贈与税非課税の特例について解説したいと思います。
父母や祖父母など直系尊属からお金を受け取ると、その金額に応じて贈与税の負担が発生してしまうところ、
受け取ったお金の使い道が住宅購入だった場合、一定の要件を満たすことで贈与税の非課税枠が活用できる、という特例です。
この制度は、去年末(2021年)をもって終了ということになっていたのですが、
適用期間の2年延長が決まり、2023年末まで活用できることになりました。
ただし、去年までと比べると非課税枠の限度額などが縮小された、など
細かなルールが変更になりましたので注意が必要です。
限度額や注意点について確認をしていきましょう。
まずは下記の表をご覧ください。
改正前 |
改正後 (2022年~2023年) |
|
良質な住宅家屋 | 1500万円 | 1000万円 |
上記以外の住宅家屋 | 1000万円 | 500万円 |
注意点
良質な住宅家屋の定義とは、
・省エネルギー税の高い住宅
・耐震性の高い住宅
・バリアフリー性の高い住宅
のどれかを満たす必要があります。
満たさない場合は全て「上記以外の住宅家屋」となります。
最大1500万円まで非課税枠があったところ今年からは最大1000万円までに金額が縮小。
良質な住宅性能を満たさない場合でも、昨年までは1000万円の非課税枠があったところ、今年からは500万円に縮小されました。
最近の傾向として、親などから資金援助をしてもらい住宅計画を進める方が増えているように感じますので、
このように去年と今年では非課税で受け取れる額が大幅に変更になりましたので注意して下さい。
また、去年に引き続き、受け取るタイミングには注意が必要です。
これは去年までも同じことですが、
この非課税制度は、贈与を受けた年の翌年に確定申告するという約束があり、
その確定申告のタイミングで新居に住んでいなければいけないというところがポイントです。
(親などから受け取ったお金はちゃんと住宅購入に充てましたよという証明を、新居に住んでいるという事実を持って証明します)
注文住宅の場合、家が完成するまでに当然一定の工事期間が必要です。
一般的には半年くらいが多いでしょうか。
その間、建築会社に工事代金を段階的に支払う必要があるのですが、
例えば、着工に取り掛かるタイミングでの着工時金を、親からの贈与で賄ったとします。
その時期が今年の12月だった場合、
おそらく多くのケースで、翌年の2月3月の確定申告時期にはまだ家が完成していない可能性が高いです。
そうなると、非課税の申請をするタイミングではまだ新居に住んでおらず、
条件を満たすことができなります。
この場合、この制度は適用されず、贈与税が発生していまいます。
こうなってしまうと、子どものために良かれと思いお金を贈与した親も報われません。
これだけは避けたいところです。
親からの贈与を予定している方々は受け取るタイミングを注意してくださいね。
おまけ
他の変更点として、受贈者(お金を受け取る側)の年齢制限がこれまでは20才だったところ、18才に引き下げられています。
成人の定義がここにも影響を及ぼしているということですね。
以上、住宅資金贈与の非課税制度についてまとめました。
活用できる制度はしっかりと活用してマイホーム計画に取り込んでいきましょう。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
おうちの買い方相談室 名古屋西店
岩本 貴久