夫婦で住宅ローンを借りる場合の注意点 其の二
こんにちは。おうちの買い方相談室の岩本です。
前回のブログに引き続き、夫婦二人で住宅ローンを借りる場合の、もうひとつの注意点について、解説していきたいと思います。
今回ご案内する注意点はズバリ、団体信用生命保険です。
団体信用生命保険とは、住宅ローンを借りた人が返済途中で死亡してしまった場合、
住宅ローンが残らないようにするための、いわば住宅ローン保険です。
例えば、、、、。
5000万円の住宅ローンを借りた世帯主さまが、急死してしまった場合、
配偶者である奥様が、ひとりで子育てをしながら残った住宅ローンを返済していけるでしょうか?考えるだけでもゾッとします。
団体信用生命保険はこのような事態を防ぐために必要な住宅ローン保険です。
この団体信用生命保険ですが、原則、住宅ローンを借りた人が加入しますが、
その住宅ローンを夫婦二人で借りた場合は一体どうなるのでしょうか?
それは、どのような住宅ローンの借り方をしたのか?によって決まります。
「ペアローン」を選択した場合
俗に言うペアローンと呼ばれる住宅ローンがありますが、これは夫婦それぞれが個別に住宅ローンを契約という手段の住宅ローンです。
例えば、合計4000万円の住宅ローンを借りる計画だったとします。
その内訳を、世帯主2000万円、配偶者2000万円、といった具合に設定します。
夫婦それぞれが2000万円の住宅ローン契約をし、あわせて4000万円借りるといったかたちをとります。
この場合の団体信用生命保険はどのようになるのか?というと…
夫婦それぞれが2000万円の住宅ローンを借りる訳ですから、団体信用生命保険も夫婦がそれぞれ2000万円ずつ加入することになります。
と、いうことは…
世帯主あるいは配偶者のどちらかが亡くなった場合、死亡した方の責任の住宅ローン2000万円はなくなりますが
残った本人の住宅ローン2000万円はそのまま残ります。
配偶者が亡くなった以降も返済を続けなくてはいけません。
もともと、夫婦それぞれのお給料から返済していたのであれば、
その後の返済が困難になることはないのかもしれませんが、
配偶者がいなくなることにより、思うように働けなくなることもあるかもしれません。
その場合、それまでのように住宅ローンと向き合っていけるでしょうか?
このようにペアローンを選択した場合、
配偶者の身に万一のことがあった以降、ご自身が契約した住宅ローンとどう向き合っていくか?までしっかり考えることが大切です。
「連帯保証」または「連帯債務」を選択した場合
一方、連帯保証あるいは連帯債務という形態で住宅ローンを借りる場合は、ペアローンの場合と条件が異なります。
連帯保証、あるいは連帯債務という住宅ローンの場合、団体信用生命保険は主たる債務者ひとりが加入することになります。
4000万円の住宅ローンは夫婦二人で借りるといっても、住宅ローンの契約は一本となり
団信は主たる債務者おひとりが4000万円の団体信用生命保険に加入することになります。
この場合、どのようなリスクが生じるでしょうか?
仮に世帯主が亡くなった場合は、団体信用生命保険が残った住宅ローンを相殺しますので、
配偶者の方には住宅ローンは一切残りません。
問題はその逆のパターンです。
配偶者が亡くなられた場合は、団体信用生命保険は適用されませんので
ご主人様はその後ひとりで住宅ローンを返していかなければなりません。
もともと夫婦二人の収入で力を合わせて返済する計画だった場合、大変なことになります。
このような事態は絶対に防がなければいけません。
夫婦二人で住宅ローンを組むということはメリットがたくさんあるので多くの家族が活用したいところ。
一方で、前回と今回でお伝えしたような、その場合の注意点や落とし穴もありますので
メリットだけ聞いて話を進めるのではなく、デメリットについてもしっかりと確認しましょう。
夫婦二人で住宅ローンを借りる計画をしている方は是非、
おうちの買い方相談室にご相談下さい。しっかりとアドバイスさせて頂きます。
おうちの買い方相談室名古屋店 代表 岩本貴久