トランプ前大統領返り咲きの可能性!? …金融市場への影響は
こんにちは。
日々変化する経済の動向。
資産の運用や管理などにも少しでも
役立ててほしいと思い、お金のミニ
コラムをお届けします。
目次
トランプ前大統領返り咲きの可能性!?
…金融市場への影響は
6月27日の米大統領TV討論会後に、
共和党のトランプ氏再選の可能性が
高まったと見られています。
長期金利が上昇する一方で株高要因
ともなっていますが、今後の金融市
場への影響はどうでしょうか。
【中国への関税60%発言…】
トランプ氏は、自身が大統領在職時に
中国との貿易戦争で強硬姿勢をとった
ことが米国に利益をもたらしたと繰り
返し主張しています。
今回改めて大統領に就任したら、前回
中国に対して課した25%の関税を大幅
に上回る60%の関税を新たに導入する
(その他の国からの製品も一律10%)とい
った考えも示唆しています。
あくまで選挙キャンペーン中の発言では
あるものの、本当に中国の60%関税など
本格的な第二次貿易戦争を開始した場合、
中国経済の減速は加速し、中国が最大の
輸出相手国である日本も大きなダメージ
を受けます。
【見通しの分かれる市場…】
上記の件も踏まえた内容で、ノーベル
経済学賞を受賞した経済学者16人がト
ランプ氏の経済政策を批判する書簡を
発表したことも話題となっています。
一方で前回のトランプ政権時代(2017
年~21年)は世界経済 が順調に拡大す
るなかで米国株は70%上昇し、日本
(21%)と欧州(13.2%)を大きく上回って
いた事実 もあります。
このことから足元では期待感先行で米
株高に振れていると見ることも出来ま
す。
このように相反する見方があるため、
現時点で金融市場は大きく動いてはい
ないものの、動向には注意が必要です。
先週の株式&為替相場(前週末比)
日経平均:40,912円(+1,329円)
ドル円:160.83円
NYダウ:39,375.87㌦(+257㌦)
先週の日経平均株価
先週の日本株市場は2週連続の大幅上
昇、日経平均株価は3ヶ月半ぶり、TO
PIX (東証株価指数) は34年半ぶりに史
上最高値を更新しました。
足元の円安に伴い輸出企業を中心に収益
の押し上げ 期待が高まっていることも
あり、国内外の投資家が再度日本株に
資金を入れ始めています。
⇒米大統領選ではトランプ前大統領の返
り咲きもあり得そうです。
トランプ氏は25年末に失効する所得税
減税(トランプ減税)の恒久化を掲げてい
ます。
そうなれば経済浮揚期待から米国株高が
見込まれています。
一方米金利も上昇する可能性があり円安
要因となりそうです。
【資金の流れ】
内需株 ⇒ 輸出関連株
円 ⇒ 米ドル
徐々に米利下げ期待は高まるも
円安修正には時間が掛かる?
【解説】
7月5日に発表された6月米雇用統計は強
弱入り混じる内容でした。
ただ失業率が3ヶ月連続で上昇している
事から米国のインフレ要因となってきた
人手不足は緩和しつつあります。
インフレ抑制は利下げに繋がります。
【ポイント】
雇用統計を受けて金融市場は9月までの
利下げ確率が80%程度まで上昇したと
見込んでいます。
今後他の経済指標でもインフレ抑制が見
られ利下げ期待が高まれば、対ドルでの
円安はピークをつけることが予想されま
す。
【今後の影響】
日米金利差が依然として大きいこと、
日本は実質金利(金利-期待インフレ
率)マイナスが続くことから円安の構造
はすぐには解消されません。
そのためピークはつけても本格的な円安
修正には時間が掛かりそうです。
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