FRBは12月に利上げ幅を縮小するのか!?
ちょっと賢くなるお金のミニコラム
…円安傾向も終盤戦に
米FOMCの結果とFRBパウエル議長の
発言により、株価や為替が乱高下する
環境です。
こんにちは!
これまで「F学新聞」としてお届けしていた
最新の経済情報などを、こちらのブログで
紹介しています!
目次
先週の振り返り
◆先週の株式&為替相場(前週末比)
日経平均:27,199円(+94円)/
ドル円:146.62円/
NY株式:32,403.22㌦(-458㌦)
◆先週の日経平均株価
米国の動向に右往左往する展開でした。
週前半は米株の上昇を受けて400 円を
超える上昇、1か月半ぶりの高値と
なりました。
しかし米FOMC (金融政策を決める会議)
後に、金融引締めが長引くとの見方が
広がり、日米ともにハイテク株が大きく
下落しました。
⇒米国ではアップルやアマゾン、
アルファベットが8%安になる等、
大手ハイテク株の下落が重荷と
なりました。
金利の見通しを見極める上でも
10日に発表される米10月消費者物価指数
(CPI・インフレの指数)に注目が
集まっています。
米国動向に左右される展開が続きます。
【資金の流れ】
ハイテク株 ⇒ 好決算銘柄 円 ⇒ 米ドル
注目トピック
◆FRBは12月に利上げ幅を縮小
するのか!?…円安傾向も終盤戦に
米FOMCの結果とFRBパウエル議長の
発言により、株価や為替が乱高下する
環境です。
これまでインフレ対応の為利上げを
続けてきましたが変化もあります。
発表の内容と今後の見通しについて
まとめました。
【金融引締めの終わりは…】
11月2日の米FOMCにおいてFRB
(日本で言う日銀)は市場の事前予想通り
0.75%の利上げを決定しました。
0.75%の大幅利上げは4会合連続となり、
米短期金利は3.75~4.0%となりました。
これは2008年1月以来、 約14年半ぶりの
水準となります。
今回のFOMCで最も重要だったのは
利上げペースの縮小について示唆した
事です。
利上げが行き過ぎて、遅れて景気を著しく
悪化させてしまう(=オーバーキル)の
リスクを考慮したものと見られます。
日米金利差の拡大が落ち着くとの見方から
146円近くまでドル安円高が進みました。
【円安の流れは一旦止まる…】
今回のFOMCの声明文を踏まえると、
利上げ局面も終盤戦に入りました。
同時にこれまで金利に大きく左右されてきた
円安も終盤戦に入ったと考えられます。
次回12月のFOMCでは0.5%の利上げがすでに
織り込まれており、年末の米短期金利は
4.25~4.5%となる見通しです。
来年以降も利上げは続くものの0.25%幅となり、
年前半には利上げを停止するものと見られます。
為替市場はこのことを織り込み始めているため
ドル高円安も一巡すると見られます。
長期的な円安傾向は変わらないものの
短期の為替動向には注意が必要です。
今週の話題
◆景気失速のサイン?米国で逆イールドが発生
【解説】
債券においては通常満期までの期間が長いほど
金利が高くなります。
しかし直近米3か月国債の利回りが10年国債の
利回りを上回る逆転現象が起きました。
これを逆イールドと言い景気失速の強い
サインとされています。
【ポイント】
過去には2000年ITバブル崩壊、
08年リーマンショック、
20年コロナショックといった
世界的な経済危機の前にも米国で逆イールドが
発生していました。
今回2年半ぶりに発生したため株式市場で
警戒感が高まっています。
【今後の影響】
米国ではインフレを抑え込む為に利上げが
続いていますが、その反動で将来的な景気に
不安を感じている人が多くなっているとも
言えます。
株式暴落の可能性も出てきている事を念頭に
投資行動を考える必要があります。
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本資料は資産運用の参考となる知識構築を
目的としており、投資勧誘を目的として
作成したものではありません 。
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ご判断で行ってください。
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